2010年03月27日

官民の人事交流を促進=鳩山首相(時事通信)

 鳩山由紀夫首相は26日の記者会見で、中央省庁の幹部人事について「官から民、民から官、もっと自由自在に行き交うことができるような役所の在り方につくり替えていくことが大事ではないか」と述べ、民間との交流を促進させる考えを示した。
 また、官僚の天下りに関しては「新政権として強く天下り根絶を期待されてきた。さらに厳しく行っていくことを誓う」と語った。 

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2010年03月26日

福島氏、県内移設も容認?「反対だが従う」の二重基準多用(産経新聞)

 社民党党首の福島瑞穂消費者・少子化担当相は24日の参院予算委員会で、米軍普天間飛行場の移設問題について「社民党は沖縄県内に新たに基地が作られることに明確に反対」と持論を述べた。ただ、政府が県内移設を決めた場合は連立離脱かと問われると、閣僚としては県内移設でも従う可能性を示唆するなど、揺れる心情をうかがわせた。

 自民党の舛添要一前厚生労働相が質問した。福島氏は「連立政権の中で力の限り政策実現をやっている」としたが、「社民党百パーセントの政権ではない」とも語り妥協の可能性を示した。

 こうした姿勢を評価したのか、国民新党代表の亀井静香郵政改革・金融相が「(福島氏は)成長した、成長した。大したもんだ」と閣僚席から声をかける一幕もあった。

 福島氏は最近、自衛隊合憲論や原発推進政策で「党は反対だが閣僚として従う」という二重基準を多用しており、普天間問題でも同様の対応に追い込まれる可能性がある。

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2010年03月24日

【日本人とこころ】白川静と出遊(下)一番好きな言葉は「遊」(産経新聞)

 遊。

 白川静が「一番好き」と語っていたのは、この文字だった。故郷の福井市に建立された記念碑にも「遊」が刻まれている。

 《遊ぶものは神である。神のみが、遊ぶことができた。遊は絶対の自由と、ゆたかな創造の世界である。それは神の世界に外(ほか)ならない。この神の世界にかかわるとき、人もともに遊ぶことができた》

 そんな一文で始まる「遊字論」(平凡社ライブラリー『文字逍遥』に所収)を、白川が雑誌『遊』に連載したのは昭和53年から54年にかけて。執筆を依頼した当時の編集長、松岡正剛さん(66)によると、誌名と好きな言葉が一致しているのは偶然だったようだ。「一番好きな言葉が『遊』だったというのは、ずいぶん後から知りました。うれしかったですねえ」

                   ◇

 遊。それは、隠れたる神の出遊を意味する、と白川は説く。

 《かつて世界は、閉ざされた空間であった》

 どこへでもでかけることができて、この地上のどんな辺境のことでも映像や情報を共有してしまっている現代人には、想像しにくい。だけど《古い時代には、見知らぬ地には悪霊がみちみちていた》のだ。生活空間を広げるのは、簡単にできることではなかった。異民族や野生動物や悪天候や地勢…。出かけることさえ命がけで「呪力」の助けを必要とした。

 「●」は氏族の旗と犠牲を掲げること、「▲」は行くことを意味する、という。さまざまな危険から身を守るため、神霊の依代(よりしろ)を掲げ、未知の世界へ歩を進める。「遊」は、そういう「呪能(じゅのう)」を秘めた言葉だった。

 古代人が文字に込めた呪能は、消え去ってしまったわけではない。これは松岡さんが『白川静 漢字の世界観』(平凡社新書)で挙げている例だが、日本人は同じ「まさと」と読む「勝人」「真里」「魔裟斗」の差を一瞬にして理解できる。表意文字を使いこなし、身につけるというのは、そういうこと。私たちはたしかに3千年の時を隔てた人々と、どこかでつながっている。

 東洋的な精神の起源に迫るために漢字を研究したのであって、その逆ではない。白川はそんな言葉を残している。

 《古代文字の構造が、人文の原初のありかたを解くただ一つの鍵である》

 漢字の成立過程を探ることによって、白川は古代社会の哲学を、思想を、心を語った。その一部はたしかに、現代にまで受け継がれている。私たちはまぎれもなく漢字文化の末裔(まつえい)だ。そう理解すると、この世界のありようまでもが、少し違ってみえてくる。

                   ◇

 冒頭に記した「遊字論」の一文は、こんな風に続いていく。

 《遊とは動くことである。常には動かざるものが動くときに、はじめて遊は意味的な行為となる。(中略)神は常には隠れたるものである。それは尋ねることによって、はじめて所在の知られるものであった》

 漢字に隠された意味を、大胆な推論と地道な研究をもって解き明かし、「呪能」という神性の所在をたずね当てた白川。この一節は、まるで彼自身のことを語っているようにも思える。松岡さんに、そんな感想を告げてみた。

 「そうですね。『遊』という字は、白川さんの送った日々、人生全体を象徴しているように思えます」

 長女の津崎史さん(68)によると、白川は96歳で亡くなる直前まで仕事を続けていた。「蘇東坡(そとうば)(北宋の詩人)までやる。120歳までかかる。生涯現役、年中無休だ。そう言って笑ってました」

 出遊。それは「あそびにでかける」という意味だが、白川の口から出ると、放埒(ほうらつ)や怠惰といったイメージはまったくない。背筋を伸ばし、物おじせず、思いをめぐらせて未知の世界を切り開く。そんな態度が思い浮かぶ。「知に遊ぶ」。白川こそ、そのお手本だろう。(篠原知存)

 =おわり

●=遊のしんにゅうを取る

▲=にてんしんにゅう

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